VLOOKUPでデータ照合の自動化に成功しましたね。おめでとうございます!
次のステップとして、「特定の条件での集計作業」で時間を取られていませんか?たとえば、「A部署の売上だけを合計したい」「先月契約した顧客の合計額を知りたい」といった作業です。手動でフィルターをかけて合計を出すのは、非常に手間がかかります。
SUMIF関数とSUMIFS関数を使えば、これらの集計作業は1分で自動化され、面倒なフィルタ操作から完全に解放されます。
この記事では、SUMIFとSUMIFSの基本的な違いから、現場でミスなく使うための具体的なコツまでを優しく解説します。
1. SUMIF/SUMIFSの機能と実務での利用場面
1-1. SUMIFとSUMIFSでできること
✅ SpreadSheet で使えます! / ✅ Excel で使えます!
- SUMIF: 一つの条件に合致したデータの合計値を算出できます。(例:部署名が「営業部」の売上合計)
- SUMIFS: 複数の条件に合致したデータの合計値を算出できます。(例:部署名が「営業部」で、かつ「担当者が佐藤」の売上合計)
1-2. 実務での利用場面事例
| 実務シーン | 解決したい課題 | 利用する関数 |
| 経理・会計 | 特定の勘定科目(例:旅費交通費)の合計額を算出したい。 | SUMIF |
| 営業管理 | A支店の、かつ特定の担当者が達成した目標合計額を知りたい。 | SUMIFS |
| 在庫管理 | 「サイズがL」かつ「色:赤」の商品在庫の合計数を知りたい。 | SUMIFS |
💡 SUMIFとSUMIFSの使い分けのヒント
結論: 今から覚えるなら、複数の条件に対応できるSUMIFSをメインで覚えることを強くおすすめします。SUMIFSはSUMIFの機能を全て含んでおり、応用が効くからです。
2. SUMIF関数の具体的な使い方(構文説明)
2-1. SUMIFの構文と役割
SUMIFは「条件、範囲、合計」というシンプルな構成です。
$$=SUMIF(条件範囲, 検索条件, 合計範囲)$$
- 条件範囲: どこに条件が書かれているか(例:部署名が並んだ列)
- 検索条件: どんな条件か(例:セルA2の「営業部」という文字)
- 合計範囲: 合計したい数値が書かれている列(例:売上額が並んだ列)
3. SUMIFS関数の具体的な使い方(構文説明)
3-1. SUMIFSの構文とSUMIFとの大きな違い
SUMIFSは、合計したい範囲が一番最初に来るという大きな違いがあります。
$$=SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 検索条件1, [条件範囲2, 検索条件2], …)$$
- 合計範囲が最初に来ます。
- 条件のセット(条件範囲+検索条件)を必要なだけ追加できます。
4. SUMIF/SUMIFSを習得し、集計作業を仕組み化する3つのコツ
4-1. 範囲は必ずF4キーで「$マーク」を付けて固定する
- 解説: VLOOKUPと同じく、数式を下にコピーしたときに、合計範囲や条件範囲がズレないようにF4キーで$マーク(絶対参照)を付けて固定することが、ミスを防ぐ鉄則であることを解説します。
4-2. 検索条件に「ワイルドカード」を活用する(あいまい検索)
- 解説: アスタリスク(
*)を使って、「〇〇を含む」といったあいまいな条件で集計する方法を解説。(例:"*東京*"で「東京」を含む全てを集計) - [オリジナリティ] 検索条件のセルに
*を付け加えたり、&でつなげたりする具体的なテクニックを紹介し、現場での集計ミスを減らすためのテクニックであることを伝えます。
4-3. 複数シートからの集計は次のレベルへ移行する
- 解説: SUMIFSは同じシート、または同じファイル内のシート間での集計は得意ですが、別のファイルからの集計はできません。
- [オリジナリティ] その課題を解決するのが、IMPORTRANGEやQUERYといった次のレベルの関数であることを伝え、読者を次の学習ステップへ促します。
💡 まとめと次のアクション
SUMIF/SUMIFSをマスターしたことで、あなたは特定の条件での集計作業から完全に解放されました。
次の目標は、XLOOKUPでデータ検索を完璧にし、IMPORTRANGEやQUERYで複数ファイルからの集計にも挑戦することです。
【次のステップへ】

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