SUMIFSやVLOOKUPでデータ集計を効率化できましたが、さらに複雑な条件で「抽出・集計・並べ替え」を同時に行う必要が出てきていませんか?
QUERY関数は、複数の関数を組み合わせる代わりに、たった一つの式でデータ処理のすべてをこなせる、スプレッドシートの最強関数です。
複雑な関数をいくつも覚える必要はありません。QUERYをマスターすれば、あなたの集計作業は究極的にシンプルになります。
この記事では、一見難しそうなQUERYを、「SUMIFSやVLOOKUPを置き換える」という視点から、具体的な構文と、実務で動かすための重要なコツを解説します。
1. QUERY関数が最強である理由(機能紹介)
1-1. QUERYでできること
✅ SpreadSheet で使えます! / ❌ Excel では使えません
QUERYは、データベースの言語(SQL)を使って、以下の処理を一つの式で行えます。
- 抽出 (WHERE): 特定の条件に合うデータのみを取り出す。(VLOOKUPやFILTERの役割)
- 集計 (SUM/AVG/COUNT): 条件に基づいて合計や平均を計算する。(SUMIFSの役割)
- 並べ替え (ORDER BY): 結果を昇順・降順に並べ替える。
### 1-2. 実務での利用場面事例
| 従来の作業 | QUERYでの解決 |
| SUMIFSを何重にも組んで複雑な集計をする | 一つのシンプルな式で「部署Aの先月売上合計」を算出。 |
| フィルターを何度もかけてデータを抽出する | 特定の条件に合ったデータだけを抽出し、新しいシートに出力。 |
| 集計後に手動で並べ替える | 集計と同時に、金額の大きい順に並べ替えて出力。 |
QUERY関数の具体的な使い方(構文説明)
2-1. QUERYの基本構文
$$=QUERY(データ範囲, “クエリ(命令文)”, [ヘッダー行数]) $$
- データ範囲 (data): 処理したいデータの範囲全体(例:
A:G)。 - クエリ (query): 「select」「where」「group by」などの命令文をダブルクォーテーション (
") で囲んで記述。 - [ヘッダー行数]: 省略可能ですが、実務では
1(一行目をヘッダーとして扱う)を指定することが多いです。
2-2. QUERYの命令文(クエリ)の基本パターン
最もよく使うシンプルな命令文を覚えて、SUMIFSとVLOOKUPを置き換えましょう。
| 置き換えたい関数 | QUERYのクエリ(命令文) | 意味 |
| SUMIFS | select sum(C) where A = '東京支店' | C列を合計し、A列が「東京支店」の行のみを対象とする。 |
| VLOOKUP/FILTER | select * where B = '佐藤' | B列が「佐藤」の行のデータをすべて(*)抽出する。 |
3. QUERYを習得し、データ集計を究極にシンプルにする3つのコツ
3-1. QUERYの列番号は「Col1, Col2」を使う
- 解説: QUERYを使う際、データ範囲内の列を**
A列、B列ではなく、Col1、Col2**という特殊な表記で指定するルールを強調します。 - [オリジナリティ] Excelや他の関数との最も大きな違いであり、ここを理解できればQUERYはすぐに動くと伝えます。
3-2. 検索条件に「&」でセル参照を使う方法
- 解説: クエリ(命令文)の中に直接条件を書くのではなく、「特定のセルに入力された値」を参照して条件を柔軟に変えるテクニックを解説。
- 例:
"select * where A = '" & B2 & "'"
- 例:
- [オリジナリティ] このテクニックを使えば、検索ボックスのような集計ツールを簡単に作れることを伝え、読者の応用力を高めます。
3-3. 複数の集計作業をQUERY一つに集約する
- 解説:
group by命令文を使って、例えば「部署ごと」に「合計金額と平均値」を同時に算出する方法を解説。 - [オリジナリティ] これこそがQUERYの真骨頂であり、SUMIFSをいくつも書く手間が一切なくなることを示します。
💡 まとめと次のアクション
QUERYを習得したことで、あなたの集計作業は完全にシンプルで強力な仕組みになりました。
次の目標は、ARRAYFORMULAで数式のコピペ作業をなくし、集計の仕組みを完全な状態にすること、そしてIMPORTRANGEで複数のファイルからの自動集計に挑戦することです。
【次のステップへ】
- [内部リンク準備中] 【IMPORTRANGE 使い方】複数のスプレッドシートを自動で集計する仕組み作り
- [内部リンク準備中] 【ARRAYFORMULA 使い方】数式のコピペを自動化する魔法の関数


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